刑務所の出所前に2週間過ごすことになる釈前とは?

はじめに

刑務所を満期、或いは仮釈放で出所する前には、基本的には釈前というホールがあるエリアで2週間過ごすことになります。

釈前へ行くことになると出所は目前です。

そこでこの記事では、刑務所の出所前に2週間過ごすことになる釈前について解説します。

最終更新日:2023年10月3日

釈前の生活とは?

普段通り起床してから点検が終了すると、工場の担当刑務官が突然ドアを開けます。

そして釈前へ行くことを告げられ、お世話になった担当刑務官に最後の挨拶をします。

食事をいつものように済ませ、通常ならば出室用意の号令が掛かると工場へ行く準備をして廊下に並びますが、この日からは工場作業は免除されなくなります。

受刑者が工場へ行ってからしばらくするとオヤジが来て、居室にある私物を全て台車に乗せて釈前があるホールへと向かいます。

釈前のホールの中には鍵なしの独居が10部屋程度あります。出所となる日までの2週間はこのホールで過ごすことにります。

釈前のホール内には、釈前の受刑者みんなで食事をするダイニングルーム、給茶器、商業施設にあるような洗面所、浴室、洗濯機置き場などがあります。

このホール内では自由に居室の出入りができて、居室の電気も自分で点けたり消したりすることができます。

ダイニングルームにあるテレビはリアルタイムの物が流れており、余暇時間内は他の受刑者と談笑しなが自由に観ることが許可されます。

入浴は決められた時間内ならいつでも入ることができます。基本的にはみんなで順番を決めて入浴します。

もちろん、入浴時もオヤジの監視はありません。入浴時も一緒に入浴してる受刑者と会話もできます。

洗濯物は各自で用意して、みんなで協力して洗濯機で洗い乾燥機で乾かします。

消灯時間は通常は21時ですが、釈前の場合は22時となります。

朝と夕方の点検も、ローテーションで班長を決めてオヤジ抜きで受刑者がおこないます。

平日も工場作業がなくなるので、その間は社会生活に少しでも慣れる為の講義があったりDVDを観たりします。

そして出所の前日になると、ホール内や居室の清掃をして、出所時に着る服や荷物の確認などを専用の部屋でおこないます。

この時に今まで働いた分の作業報奨金が現金で渡されます。そして出所時の準備が全て完了したら再度釈前のホールへ戻ります。

出所の朝は早いと聞きますが特別な事情がある暴力団の受刑者を除き、基本的には朝食を食べてから8時30分くらいにお偉いさん達が待ってる会議室へ向かい最後のお話を聞きます。

最後に受刑者の名前と顔の確認作業がおこなわれて、全て完了すると釈前で過ごした受刑者みんなで刑務所の外へ向かいます。

そして刑務所の門が開かれ、家族らに迎えに来てもらってる受刑者は各自の車へ乗り、迎えがない受刑者は刑務所が用意したマイクロバスにみんなで乗ります。

マイクロバスに乗った受刑者は、刑務所が毎回ランダムで指定した駅まで行き、受刑者が電車に乗る瞬間までオヤジが最後まで付き添います。

待ち伏せ対策などが厳重におこなわれてるので、受刑者は安心して帰ることができます。

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まとめ

釈前での生活はおそらく今までの人生の中で最も嬉しい時間となります。

あと2週間でシャバに出ることができる喜びは、刑務所生活を経験した受刑者にしかわからないことでしょう。

出所したその日はテンションがおかしなことになり、寝れない人がほとんどらしいですよ。

この日のことを決して忘れずに更生して欲しいですね。
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