刑務所に入所してからの流れを解説!考査とは?新入訓練工場とは?

はじめに

刑事裁判で実刑判決が確定して移送先の刑務所が決まると、拘置所から護送車に乗って受刑生活を送る刑務所へ行きます。

初めての刑務所は想像以上に緊張しますので、ある程度流れを把握しておくと気持ち的にも違います。

そこでこの記事では、刑務所に入所してからの流れを詳しく解説します。

最終更新日:2024年6月25日

刑務所生活1日目

刑務所へ到着するとまずは荷物検査、身体検査をする部屋に入ります。

着ている私服を全て脱ぐように言われて、受刑者は真っ裸の状態で刑務官から身体を隅々までチェックされます。

頭部や体に傷がないか、刺青はあるかないか、もちろん肛門を見られたり、陰茎の裏を確認されたり、陰部に玉が入ってないかも確認されます。

荷物検査と身体検査が全て終わると次は医務室に行き簡単な健康診断が行われます。尿を採取したり身長体重を測ったりします。

それらが全て終わるといよいよ刑務所の居室に案内されます。

どこの刑務所も同じですが、まずは考査という場所で一週間過ごします。

考査期間中は基本的には独居の一人部屋で過ごすことになります。

居室に入ると小机の上に色々記入する用紙があるので記入したり刑務所生活のしおりなどを読みます。

用紙は数枚あり小学生レベルの問題や面会許可人の申請用紙、学歴や勤務履歴などを書く用紙などがあります。

刑務所生活のしおりには遵守事項や一日の流れ、購入できるリストなどが詳しく書いてあります。

そうこうしてるとあっという間に夕食の時間を迎えて1日目が慌ただしく終わります。

考査期間中の余暇時間はラジオは聴けますがテレビの視聴はできません。

刑務所生活2日目〜7日目

考査期間中のこの間は、どこの工場へ配役になるかはまだ決まってないので、刑務作業は時間のある時に自分の居室内でおこないます。

小机の上で刑務作業はしますが誰でもすぐにできる作業ばかりです。

ダルマなどの民芸品に使用する厚紙を手で小さくちぎるだけの作業だったり、折り紙で鶴を折るなど本当に簡単なことです。

この期間中にそれ以外でやることは、朝は平日のみ外での運動の時間が60分あって運動の時は他の受刑者と会話を楽しむことができます。

運動をやる受刑者はほとんどいません。受刑者同士で会話をしてるだけで60分が終わります。

他には処遇担当の面接官と面接をおこないどこの工場に行きたいか、どんな仕事がしたいか、どういった事が苦手か、今までの経歴などを話します。

この面接官と処遇担当の刑務官が最終的には受刑者の工場を決めるので非常に大事な面接となります。

またある日はペーパーテストがおこなわれます。小学生レベルの算数や漢字の問題、心理的なテストも含まれています。

このテストも処遇に多少は関わると思うので、たくさんできたほうが良い工場へ配役になる可能性が上がるはずです。

この期間中も当然入浴があります。

入浴は週に2〜3回あって、考査期間中の受刑者みんなで一斉に大浴場へ行く刑務所もあったり、単独の入浴場で一人で入浴する刑務所もあります。

考査期間の一週間を終えるといよいよ刑務所の本当の厳しさを味わうことになる新入訓練工場へ行くことになります。

新入訓練工場で2週間の研修

考査期間を終えると考査のある居室から新入訓練工場の受刑者だけが集まる居室へ移動となります。

新入訓練工場では30人前後の新人の受刑者が一緒に研修を行います。

新入訓練工場の期間中は雑居部屋となり6人部屋で生活を共にします。

新入訓練工場とは、刑務所生活を円滑におこなうための謂わば総合的な研修をおこなう工場です。

略して新訓と呼びます。

新入訓練工場はどこの刑務所でも必ずあって、基本的には2週間、この工場で刑務所生活のイロハを学びます。

  • 行進の仕方
  • 工場での昼食の食べ方
  • 作業中の基本動作
  • 工場でのトイレ、水道の使用方法
  • 願い事のやり方
  • 出室、還室のやり方
  • 入浴のやり方
  • 布団の畳み方
  • 居室の整理整頓のやり方
以上のように受刑生活を送る上での初動作や、刑務所内でのルールなどを完璧になるまで学びます。

この2週間だけはオヤジがめちゃくちゃ厳しいです。

行進の仕方が違ったりとにかくできない受刑者には容赦なく怒声や罵声が響き渡ります。

できる受刑者はあまり注意されませんが、いつになってもできない受刑者には刑務所のいじめのような厳しい対応になります。

これを味わうとこんな生活を何年も送らなきゃならないのか?と不安になるはすです。

しかしながら、ここまでの厳しさは新入訓練工場の時だけなので安心して下さい。

オヤジも早く覚えさせる為、刑務所生活での緊張感を持ってもらう為にあえて過剰に厳しくしてると思われます。

2週間が経過するといよいよ受刑生活を送る正式な工場が決まり配役となります。

新訓で仲良くなった受刑者ともほとんどの人はここでお別れです。

生産工場だけでも全部で30工場前後あるので、ここで出会った受刑者と被ることは経理工場を除きほぼないです。

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まとめ

正式な工場へ配役になるとその工場の受刑者が集まる居室棟へ移動します。

工場によっては独居の一人部屋の所もあるし雑居部屋の工場もあります。

経理工場へ行ければ必ず独居の一人部屋となるので、雑居が絶対嫌な受刑者は経理工場を考査期間中に希望するのも良いかと思います。

とは言え、経理工場は全体の2割程度(1000人収容してれば200人程度)しか行けないので簡単ではありませんが。

以上が刑務所へ入所してからの基本的な流れとなります。
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